口腔外科
口腔外科とは、インプラント治療に付随する治療はもちろん、親知らずの埋伏抜歯、舌や粘膜の疾患の治療、炎症、外傷、顎関節症等、外科的処置を伴う治療のことをいいます。
症例によっては大学病院等の専門機関を御紹介致します。
親知らずの抜歯
親知らずの生え方によっては歯磨きをきちんとすることができない状態になっている場合が多く、そのような場合には将来的にむし歯や歯周病になってしまう可能性が非常に高くなります。
通常歯科医院では麻酔を使用するため、痛みが少なく抜歯することが可能です。
特殊なケースを除き、ほとんどのケースは抜歯が可能です。
炎症
親知らずの周囲の感染、むし歯による根の先の化膿による急性化等により、頬が腫れて顔が非対称になるようなやや重い炎症を扱います。
抗生剤により、炎症を鎮めた後、原因歯の治療を行います(抜歯、根の治療等)。炎症の状態はおおまかに下記に分類されます。炎症の状態はおおまかに下記に分類されます。
頬の腫脹 | 発熱 | 開口障害 | 治療 | |
---|---|---|---|---|
軽度 | なし | なし | なし | 抗生剤内服 |
中等度 | 限局的に膨らむ | あり37℃代 | 出ることが多い | 抗生剤内服または点滴 |
重度 | 末広がりの膨らみ | あり38℃代 | 著明 | 入院による消炎 |
のう胞
簡単に言えば、「膿の袋」です。進行したむし歯が原因で根の先(の骨の中)にできるのが、最も一般的です。上記の「①炎症」の原因となり、腫れてきたりして来院されることが多いですが、自覚症状がないままのこともあります。レントゲンで境界明瞭な円形の透過像を認めます。
治療は、歯肉を切って病変を摘出します(大きい嚢胞の場合は開窓にします)。歯の状態によっては原因歯を抜歯することがあります。大きい(顎の骨の中で広がっている)ときは、入院による治療が必要になります。
外傷
転倒や衝突(または殴打など)による、歯の破折、脱臼により歯が動く、歯茎の周りから出血することで、来院されます。
歯が欠けている場合
- 歯の先だけ折れているとき…詰め物の(または冠を被せる)治療を行います。
- 歯の真ん中で折れているとき…神経を抜いて、冠を被せる治療を行います。
- 根っこが折れているとき…神経を抜いて冠を被せる(または歯を抜く)治療を行います。
歯が動く場合
歯が抜けかかっている、もしくは歯を支える骨ごと折れている場合に分かれますが、いずれも動いていない歯とボンドでつなげて、固定する治療を行います。根っこが折れているとき→Ⅰ歯の破折
歯が抜け落ちた場合
歯が衝撃で取れてしまったときは、できるだけ早く抜けたところに戻して、固定する治療を行います。歯が生着するかどうかは、抜けたときの状況(場所、治療までの時間)で異なります。
※抜けた歯は、牛乳もしくは生理食塩水につけて持参してください。顎の骨が折れているときは入院による治療(顎間固定または手術)が必要となります。
粘膜疾患
形態、症状により診断、治療を行います。(よく見られるもの)
表面白色平坦、境界明瞭、接触痛強い→口内炎
治療内容:塗薬
表面粘膜色、やや膨隆、接触痛なし→粘膜嚢胞
治療内容:摘出
治りにくいもの、形が変わるものは、粘膜を切り取って顕微鏡検査を行います。